【コラム】Sさんと山に登る。
Sさんは滝のような汗をかきながら、必死に山道を登っていました。
先日、神社好きの仲間と一泊二日で神社で巡りをしました。二日目のメインが三峯(みつみね)神社。三峯神社は山の中腹にあります。…といっても、そこまでは車で行けるのですが、今回の目玉は三峯神社の奥宮と呼ばれるところへの参拝。こちらは三峯神社の入口付近から1時間20分ばかり登る山の頂上にあります。
女性3人、Sさんと私の男性2人、合計5人で山を登り始めました。Sさんと私はアップルウォッチをつけていますので、リアルタイムで心拍数が分かります。55歳の私は110台でしたが、62際のSさんの心拍数は130台でした。年齢差もあるのでしょうが、心拍数の差を生んだ主要因は体格だと思います。私は身長175cm、体重66kg。これに対して、Sさんは身長164cm、体重は80kg台なのだそうです。
私の身長を約10cm低くして、全身にまんべんなく十数キロのおもりをつけて登山することを想像すると、Sさんの大変さがイメージできます。膝への負担は大丈夫かな?等とついつい心配してしまいます。
私はSさんの後ろを歩いておりましたが、首筋を伝う大量の汗、びしょ濡れになっているTシャツ。穏やかな雰囲気で登っていますが、内心大変なんだろうな、と想像しながら登り続けました。
登っている途中に判明したのですが、実はSさん、軽度の高所恐怖症でもありました。山の尾根を歩くこともありますが、尾根伝いに歩くときは、右も左も急な下り坂になっています。計画段階でよくOKしたなぁ、というか、他のメンバーに気を遣って言うに言えなかったのか…。だとしたら、このツアー内容を企画した私の配慮不足です。申し訳ないm(_ _)m
それでも、Sさんは穏やかな表情で登り続け、ついに登頂!そして皆で参拝。・・・と喜んだのも束の間。今度はこれまで登ってきたルートを下らなければなりません。
山を登るときには息が上がりやすくなり、心拍数も上がりがちです。一方、山を下るのも実は大変です。何と言っても筋肉。上りよりも下りの方が筋肉を使います。上りで筋肉を使った疲れが溜まっている状態で、上りよりも負荷の高い下り道で筋肉を使うのです。
岩場などではソロリソロリと下りていきます。荒っぽく下っていると、膝を痛めてしまうからです。幸い、私もSさんも膝を痛めることなく、1時間ばかり下ったところでゴール。
ゴールの跡、近くの飲食店で乾杯しました。Sさんは美味しそうにビールを飲んでいました。そして、皆が秩父名物のわらじトンカツ丼を頼んだ中、Sさんはわらじトンカツ丼と蕎麦、どちらも1人前を食べていました。恐るべし、その食欲!
Sさんが頑張り続けた様子を間近で見て、改めてSさんのお人柄に尊敬の念を持つとともに、自分自身の励みともなりました。
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