厚生年金保険料、上限引き上げか!?
『日本経済新聞』2023年12月27日の記事によると、2023年12月26日、厚生労働省の社会保障審議会の年金部会が、会社員の厚生年金保険料の上限引き上げについて議論を始めました。
現在の厚生年金保険料は、報酬月額を32段階に区切り、平均の月額から保険料が決まる仕組みです。報酬月額が63万5千円以上になると、保険料が上限額に達します(本人負担、会社負担ともに月額59,475円)。
上限額を引き上げることにより、年金財政が改善され、本人は負担増になりますが、将来の年金額も増える見込みです。一方、会社は将来年金をもらえるわけではないので、単なる負担増ということになります。
厚生労働省は上限引き上げにより、厚生年金被保険者の6.3%にあたる約264万人が影響を受けると見込んでいます。
上限引き上げは、短時間労働者への適用拡大などと合わせて2025年改正へ向けて議論を進めていくことになっています。経済界からは企業の賃上げ努力に影響を与えるとの懸念も出ており、上限引き上げが実現するかどうかは、現時点では何とも言えません。
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