【コラム】1日の四季
吉田松陰は『留魂録』で次のように言っています。
十歳で死ぬ者には、その十歳の中に自ずから四季がある。二十歳には自ずから二十歳の四季が、三十歳には自ずから三十歳の四季が、五十、百歳にも自ずから四季がある。
今でこそ、農業を営む人は少なくなりつつありますが、ひと昔前まで、日本人の8割くらいは農業に従事していた時代が長く続いていました。日本の伝統行事は農作業と密接に結びついているものが多く、農作業をしていない現代人でも、なんとなく農作業と四季を結びつけて考える人も多いのではないでしょうか。
春は種まき。夏は成長。秋は収穫。冬はひと休み。
私、1日の中にも四季があるような気がします。
起床時刻〜10時前後までが春。この時間帯は新たな1日のスタートです。頭が冴えている時間帯でもあり、今日1日の計画や見通しを立て、仕事開始です。
10時前後〜15時前後までが夏。お客様との午前中のアポイントも通常は10時から入れますよね。お昼ご飯を食べながら休憩しつつも、午後の仕事もガッツリ集中モードで取り組む時間帯です。
15時前後〜夕食までが秋。1日の仕事も終盤に近づいてきました。1日の活動を終え、オフィスに帰り、残務や事務仕事。集中力もピークを超えていますので、時には同僚とムダ話。そして夕食。健康のためには夕食は質素がいいそうですが、多くのご家庭では一番豪華な食事ではないでしょうか。やっぱり1日頑張ったご褒美という位置づけ、つまり、秋ならではの収穫祭です。
夕食後〜就寝時刻が冬。ゆっくりと体と心を休めてリラックス。風呂に入ったり、ストレッチをしたり。明日に向けての英気を養う時間帯です。
寝ている時間帯は、あえていうなら「真冬」です。熊の冬眠みたいなものです。
起床時刻から就寝時刻までを四季に当てはめて、メリハリをつけて活動するというのも、なかなかいいのではないかと思います。
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