【コラム】職業病!?

私には困った病気というか、衝動があります。「アドバイスしたくなる病」です。

職業柄、困っている方々の話を伺い、専門家としてのアドバイスをするのが私の仕事です。お客様はアドバイスを求めて、私に相談をしているのでしょうから、こういう時にアドバイスをすることは、何の問題もありません。

困ってしまうのがプライベートやスタッフとの(仕事以外の)やり取り。

一番危なっかしいのは家内との会話。

「今日、こんなことがあってさー、頭にきた。」

というような家内の話を聞いた時、ついつい、

「それは、あなたにもまずいところがあるんじゃないの?」

「相手の人にさ、○○って言ってみた方がいいんじゃないか?」

「相手に変わることを期待するのではなく、自分が変わることに注力したらどうだ?」

みたいな返答をしてしまうことがよくありました。

どうやら「共感して聞いてくれるだけでいい」のだそうですが、私からすると、グチを聞いているだけでは何の解決にもなってない。これでは同じ思考・同じ行動の繰り返して、何の解決にもならないのではないか…。そもそも家内のネガティブ話に「共感」もできない。

で、結局、家内は不機嫌になり、私のアドバイスは何の役にも立たないどころか、家内に逆切れされて、お互いにイヤな思いをして会話がおしまいになる。

このパターンを何十年も繰り返してきました。

数年前『女の機嫌の直し方』(黒川伊保子 著)という本がたまたま目に入り、藁にもすがる思いで読みふけりました。その本には「提案をしたがる男性的な脳」と「共感を求める女性的な脳」の違いが面白おかしく取り上げられていました。

手の内をさらけ出すことにはなりますが、「この本、面白かったよ」と家内に紹介してみました。「あなた、こんな本読んでんの~!?」と冷ややかに言われてしまいましたが、数日後、「この本、面白いね!」と私以上に著者のファンになってしまいました。

この本を読んでから数日後、ある女性が「スマホを水没させた」出来事をSNSに投稿していました。その投稿に対して、女性4名と男性1名がコメントを寄せていました。

4名の女性はいずれも「あるある~」「私も同じ経験したことあるよ」「スマホが使えなくなって、不便になっちゃったね。」などという共感コメント。

1名の男性は、「水没させてしまった時には、○○すると、スマホが復活するかもしれません。」と提案コメント。

あ~、こういうことなんだなーとさらに腑に落ちました。

令和8年の今、「男性が・・・」「女性が・・・」というのも炎上の元になりがちで、著者の黒川さんも「男性脳」(男性的な発想)は多かれ少なかれ女性にもあり、「女性脳」(女性的な発想)は多かれ少なかれ男性にもあるというように説明しています。きっとそうなんだろうなと思いますが、私は男性脳の要素が強い男性なんだと思っています。

この本を読んで以降、私は家内から求められない限り、アドバイス的なことを言うことを控えるようにしました。そのおかげで、夫婦が平和に過ごせる時間が増え、家内特有の地雷を踏む確率を大幅に減らすことができました。

実は最近、ある人のことで困っている自分がいました。事情があって、その人に会えるのもあとわずか。自分なりに最後に何かアドバイスを…と悶々と考えていましたが、この記事を入力しているうちに、自分の心の整理がつきました。相手はアドバイスなんて求めていない。自分がアドバイスを装って、溜まっている悶々気分をスッキリさせたいだけ。ようやく、相手に向き合える自分を作り出すことができました。

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