【コラム】言葉の持つ力

奈良時代の歌人・柿本人麻呂は「しき島の 大和(やまと)の国は 言霊(ことだま)の 幸(さきわ)ふ国ぞ」と歌っています。昔の日本人は、よい言葉を使えばよい結果が生まれ、乱れた言葉を使えば災いを招くと信じていました。

日本人にとって「こと」は「ことば」の「こと」でもあり、「できごと」の「こと」でもあります。後年、漢字が伝わってきて「こと」の意味合いに応じて「言」や「事」をあてました。

「口を開けば他人の悪口ばかりを言う人なのに、幸せそうな人」というのはあまり想像ができません。幸せに感じる出来事があるから言葉が整ってくるのではなく、きれいな言葉を話すことによって、幸せを感じる出来事が引き寄せられてくるような気がします。

ただ、「きれいな言葉」を話すことは、ほんのちょいハードルが高いので、まずは「これはどうかな…」という言葉を極力話さないようにすることから始めるといいかもしれません。

まずは悪口や文句、グチ。相手のみならず、周りにいる人の元気を奪う言葉は極力避けた方がよいように思います。

それから、「○○しかない」「○○しなくちゃならない」という、選択肢があたかも一つしかないように錯覚させる言葉。数ある選択肢から自分が選んだわけですから、「○○しよう」と言ってみることをお勧めします。

それと、相手の話に同意できないときに、「でも…」から始める反論言葉。いったんは「なるほど、そういう考え方もあるんだね。」「そうかもしれないね。」などといったクッション言葉を入れて、同意してなくても、相手の言葉や気持ちを受け容れる言葉を挟むとよいように思います。

自分が発する言葉により、自分はもとより、相手や周囲の人の元気を奪わない。まずはここからですが、これだけでも十分OKだと思います。もちろん、ゼロにすることは難しいと思いますが、今の半分くらいとか、4分の1くらいにできたらいいと思います。

調子がつかめてきたら、前向きな言葉を使ってみるといいです。まずは感謝の意味で「すみません」と使っている言葉を「ありがとうございます」に変えてみることからスタート。

次に、「ありがとう」探しをしてみます。普段当たり前に思っていることだけど、実は当たり前ではなかったことを探します。身近な人でも何かをしてもらったら「ありがとう」と言うように心がけると、「ありがとう」が板についてきます。

できれば励ましたり、よいことを気づかせるなど、「相手や周囲の人が元気になる言葉」を話せるようになるとバッチリですが、そこまでできなくても、「ありがとう」をたくさんいうように心がけることならやりやすいと思います。

30歳代の頃、小林正観さんという人の本を読んだことがあります。その人によると、2万5千回「ありがとう」というと、ツイてくるのだそうです。チャレンジの最中、心を込めてありがとうと言わなくてもよい代わり、途中でグチや悪口を言ってはいけないというのがルール。

途中でグチや悪口を言ってはいけないというのなら、休憩を挟まずに一気に言えばいいだろうと考え、100個のレゴブロックと250マスの表を作成し、「ありがとうありがとうありがとう・・・」と呪文のように早口で言い続けながら、「ありがとう」をひとつ言うたび、ブロックを右から左に移動させます。100個移動し終えたら、1つのマスに「✓」をつけます。今度左に溜まっているブロックを右に移動させ、全て移動させ終えたらまた「✓」をつけます。これを250回繰り返せば2万5千回クリア。だいたい4時間弱くらいかかります。

数年前、家内が「最近ツイてない」と言い出したので、家内にもチャレンジしてもらいました。一人でさせるのもモチベーションが湧かないかなと思い、私もおつきあいをすることに。このような経緯で、私は合計で5万回の「ありがとう」を達成しています。ただ、達成後にグチをこぼしておりますので、もしかしたらノーカウントになってしまっているかもしれませんが、ツイている人生を送っている気がしていますので、多分大丈夫でしょう♪

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