【コラム】新年の伝統行事の意味
昔の日本人は、時が経つにつれて、生命エネルギーが徐々に弱まっていくと考えていたようです。その生命エネルギーを1年に1度、補充してくれる存在が「歳神様」(としがみさま)です。歳神様は普段、山にいますが、年が明けると里に降りてきて、里に住む人達に生命エネルギーを分けてくれます。
そこで、里に住む人は山に生えている松の木から枝を切り出し、自宅の玄関の前に設置して、歳神様が訪れやすくするための目印としました。これが門松の起こりです。
歳神様に限らず、神様はきれい好きです。歳神様を家にお迎えするにあたり、家の中を徹底的に掃除します。これが大掃除。そして、家の外と内側の境、つまり玄関にしめ縄を張り、聖と俗を分ける結界とします。
こうして、歳神様は家の中に入ってきます。ただ、神様は目に見えないエネルギー的な存在であり、何か形あるものに乗りうつる必要があると、昔の人は考えていました。それが「依り代」(よりしろ)です。歳神様は鏡餅を代表とする「餅」に依りつきます。
豆や芋に依りついても良さそうなもんですが、日本は稲作文化ですからね。お米が大切にされていたわけです。
そして、餅を焼いたりお雑煮にしたりして、餅を食べます。・・・というか、餅に宿る歳神様の生命エネルギーをいただき、エネルギーを補充するわけです。
昔はお年玉もお金ではなく、餅のかけらだったそうです。子どもたちにも生命エネルギーを分けるということです。このことを知ったからといって、ポチ袋に餅のかけらを入れて安く済まそうとしてはダメですよ。子どもたちに嫌われるだけです(^_-)-☆
本年もお世話になりました。
この記事をご覧いただいたあなた様にとって、新しい1年がよい日々となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
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